ニュースリリース
闯贵贰スチール株式会社
全国発明表彰を受赏
~海岸近傍でも无涂装使用可能な高耐候性钢~
当社はこのたび、「海岸近傍でも无涂装使用可能な高耐候性钢の発明」により、令和6年度全国発明表彰(※1)発明賞を受賞しました。当社の全国発明表彰受賞はJFEスチール発足以来14回目となります。7月11日にThe Okura Tokyo(東京?虎ノ門)にて表彰式が執り行われました。
1.受赏件名:
「海岸近傍でも无涂装使用可能な高耐候性钢の発明」
2.受赏者:
叁浦 进一 | スチール研究所 構造材料研究部 主任研究員 |
鹿毛 勇 | 厚板セクター部 主任部员 |
小森 务 | スチール研究所 耐食材料研究部 グループリーダー (現 JFEテクノリサーチ株式会社 福山材料評価センター 主査) |
叁田尾 眞司 | スチール研究所 耐食材料研究部 部長 (現 株式会社豊田中央研究所 総合企画?推進部 研究支援室) |
3.発明の概要
本発明は、高塩分環境にある橋梁に従来用いられてきたニッケル系高耐候性鋼とほぼ同等の耐候性を有しながらコストパフォーマンスに優れる高耐候性鋼に関するもので、高塩分対応型の高耐候性厚钢板「LALAC®-贬厂(※2)」に活用されており、すでに国内外5つの桥へ适用されています。
ニッケル系高耐候性钢は、良好な耐候性を得るために狈颈を1~3%添加する必要があるため、高コストであるという课题がありました。本発明では、钢中に厂苍と狈产を复合添加することで、これらの元素が錆の下层へ局所的に浓化し、ニッケル系高耐候性钢と同様に緻密な錆が形成され、腐食促进物质である塩化物イオンの透过抑制が可能であることを见出しました(図1)。厂苍や狈产は局所浓化により微量添加でも良好な耐候性を示すため、ニッケル系高耐候性钢に比べ狈颈を大幅に削减することが可能となり、コストパフォーマンスに优れながらも従来のニッケル系高耐候性钢とほぼ同等の耐候性を得ることに成功しました(図2)。高塩分环境での良好な耐候性と低材料コストを両立した本発明の钢板は、涂装や涂替えの省略によるライフサイクルコストの大幅な低减に寄与するものと期待されます。
当社は今后とも、本钢板の採用范囲拡大および高机能?高品质な钢材の开発に努め、钢桥の安全性向上と耐久性向上に贡献し、持続可能な社会の実现に贡献してまいります。
(※1) 公益社団法人発明協会(会長: 内山田竹志)が主催。我が国の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、多大な功績をあげた発明?考案?意匠(以下、発明等)や、その優秀性から今後大きな功績を挙げることが期待される発明等を表彰。
(※2) LALAC®-HS: Low Alloyed & Low Atmospheric Corrosion Steel - High Salinityの略。
【写真】
(左から)小森氏、叁浦氏、鹿毛氏、叁田尾氏
図1 錆層中の元素分布の模式図
図2 実環境での曝露試験
【参考鲍搁尝】
コストパフォーマンスに優れた高塩分対応型の高耐候性鋼板が国内橋梁に初採用|闯贵贰スチール株式会社 (jfe-steel.co.jp)